◆ マップの改造方法7
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今回はマップデータについて説明します。これはマップ構成設定で定義したチップの
実際の配置を記述したものです。


・マップデータの取り出し

FF5_mapdemo.smcをStirlingで開いて$388212〜388397までをコピーして任意の名前
で保存して下さい。それをファイル解凍プログラム(dfwin.exe)で解凍してStirlingで開く
と0Bが沢山並んでいて、ときおり24、23、22などが見受けられます。これらの数値は、
マップチップ構成設定で定義したマップチップと1対1で対応しています。データの中で
08 20 10という並びがあります。この08はパオ上段左、20は上段中央、10は上段右
のチップです。ここからキーボードの↓を4回押すと今度は17 31 19 1Cと続いてます。
17はパオ中段左、31はPUBの看板、19はパオ中段右、1Cはパオの影の上段です。
17からまた4つ下がると1F 14 21 1Bと続いてます。同じように1Fはパオ下段左、14は
パオ入り口、21はパオ下段右、1Bはパオの影の下段です。



このような要領でチップを配置していくとマップデータの上層ができあがります。実は
チップ数が少なめの単調なマップなら、マップエディタを使うよりもバイナリエディタで
直接データを打ち込んだ方がスピードは圧倒的に速いです。筆者はただ単にマップ
エディタを作れる程の高度なプログラム技術がないので、仕方なくバイナリエディタで
手入力しました(笑)。超絶ハイレベルプログラマーのMinさんでもマップエディタは使用
されなかったとの事なので、手入力派でも大丈夫と考えていいと思います。

上層のデータが完成して、圧縮して貼り付けていざプレイするとわかりますが、建物
や岩などのチップの透過色の部分は、基礎となる砂地や草むらのチップがないため、
黒く表示されてしまいます。そこで基礎だけの下層のマップも必要だとようやく気づき
ました。更に、先に基礎だけのデータを作っておいてから、基礎をコピーして建物や
樹木などを配置した上層を作ったほうが効率的です。これは試験的に遊牧民の村を
移植している最中に気づいたので、今後別のチップを移植する際は、気をつけようと
思います。今回は敢えて失敗談の時系列に沿って説明しています。


・基礎データの作成

FF5_mapdemo.smcをStirlingで開いて$388398〜3884D6までをコピーして任意の名前
で保存して下さい。それをファイル解凍プログラム(dfwin.exe)で解凍してStirlingで開く
と、先程の上層データと同じく0Bが沢山並んでいて、ときおり0A、2E、22などが見受け
られます。0Bは草むら、0Aは砂地と草むらの境界の左上です。04は境界の上、2Eは
境界の右上、09は境界左、1Dは境界右です。ここでは主に上層データで取り上げた
パオについての補足をします。03 18 39という並びがあり、03は砂地、18はパオ中段
中央、39はパオの影の上段左です。この03 18 39は、上層のパオ中段の17 31 19と
重なることでPUB看板の透過色部分とパオ中段右の透過色部分の影を補います。

このように、下層と上層で建物のチップを細かく組み合わせる必要があったりします
ので、基礎を作りつつ上層の建物に足りないチップをある程度想定しておくと、二度
手間を防げると思います。マップエディタですと複数の層を跨いだ作業を同時に行え
るので、スピードは手入力に劣るものの、建物などの細かい作業はマップエディタの
方が効率的といえます。ただし、外国製マップエディタは原作の既存のマップのみが
編集可能で、追加領域にアクセスできません。データアドレスが全て決め打ちされて
いるため、自分で任意のアドレスにアクセスさせてそこから解凍させるといった柔軟
な操作ができないのです。そのような制約があるため、筆者は過去の情報から解凍
方法や圧縮方法を探して、マニュアルで好きな位置から切り出したデータを圧縮解凍
できるようにプログラムを作成しました。マップデータはチップ番号のバイナリ手入力
という泥臭いやり方のみの紹介となってしまってすみません。次はいよいよ最終回で、
マップエントリーの設定方法を説明します。今回はこれにて終わります。

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