マップデータは圧縮されていて、Stirlingではそのまま編集できないため、これまでは一部の
高度な知識と技術を備えた方以外は手出しできませんでした。しかし、2016年にスペインの
NoisecrossさんがFF5e_Map_Editorをリリースされたので、今ではeMapEditorで誰でも手軽に
編集できるようになりました。今回はeMapEditorでのマップ編集について紹介します。
FF5e_Map_Editorは英語版FF5専用として作られているため、原作のRomは読み込まないように
なっています。そのため、まず原作を英語化して、英語版の元Romを用意します。そしてそれを
コピーしてからeMapEditorで編集します。編集後に、英語版の元Romと編集済Romの差分パッチを
WinIpsで作成します。このパッチはマップを編集した部分のみの差分なので、そのまま原作Romに
当てればマップだけを変更できます。英語云々はeMapEditorにファイルを読み込ませるためだけの
処置ですので、差分パッチには影響ありませんのでご安心下さい。
まずはRomhacking.netでFINAL FANTASY V LOTCv21を落としてきて、原作Romに当てましょう。
次に英語版Romはどこかに保管して、一つコピーを作ってeMapEditorがあるディレクトリに
移します。そしてeMapEditorを立ち上げて、File→OpenRomでコピーしたRomを読み込みます。
直接画像を貼ると、説明文と照らし合わせるのに不便なので、以下にポップアップウィンドウを
用意しました。説明文を読んでから画像を出して操作する位置をご確認下さい。
eMapEditor画面
右上のMap idのテキストボックスにマップ番号(16進数)を入力します。
マップ番号の確認にはWikiのマップ一覧を保存しておくと便利です。その右隣のSubは
フィールドマップ用です。ここに数字を入れてエンターを押すとフィールド画面の領域を
切り替えられます。Map idの下の87と入力されたテキストボックスにはマップチップの
番号が表示されます。マップチップを変更する際はここに番号を入力してエンターを押します。
変更した内容を保存するにはInject BG00のボタンを押します。ただし、フィールドマップは
容量がカツカツなためか、どこかのマップパーツを削除しないと容量オーバーで保存できません。
山脈のいびつな部分を平地に変更するなどして容量の空きを作っておく必要があります。
町やダンジョンは多少空きがある場合が多いので、少しの変更ならそのまま保存できます。
Maps以外にもタブがいくつかあります。VRAMでは表示しているマップのチップとパレットを
確認できます。それ以外のタブの項目はBNE2やFF5 Editorで変更できるので、無理に使う程では
ないと思います。
特に何もなかった平地に城を建立してみました。上の画像の白い囲みがカーソルです。
城のチップは左上が93、右上94、左下a3、右下a4です。順番にテキストボックスに入れて
エンターでマップを変更できます。練習で色々といじっているうちにわかってくると思います。
今回はこれにて終わります。